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もう一つ悲しみの涙から生まれた香とは。。
2007-01-26 Fri 22:55
昨日のミルラに引き続き東方の3博士が贈り物に持っていったもう一つの香、乳香(フレキンセンス)についてもちょっと触れておきます。
フランキンセンス

乳香は、中国、エチオピア、イラン、レバノンなど、広く生育しているムクロジ目カンラン科ボスウェリア属の樹木から分泌される樹脂の樹液のことをいいます。
フレキンセンス Frankincenseは、古代フランス語で
”真実の薫香”を意味します。

ミルラ同様、古代から神を奉るときに焚かれ呼吸を深くし呼吸回数を減らす作用があるので祈祷や瞑想する時にも使われました。
乳香もとても貴重で高価なもので乳香を手に入れるためにエジプト人は、フェニキアへ買いに行ったといわれています。
そのたびの通路は、乳香の道”とよばれ国際交易路だったそうです。(2000年に世界遺産に登録)

古代エジプト
紀元前1500年代スネフルのピラミッドの壁には、
「天よ新しき乳香をもちて雨降らせたまえ、ホルス王スネフルの屋根に香を注ぎたまえ」と記されているそうです。
また紀元前1350年代のツタンカーメン王の墓所からは、石華石膏の壺に入れられた乳香の香膏が発見されています。
古代エジプト人は、神に奉るために焚くと共に女性が化粧品、香水としても使っていたそうです。

古代ギリシャ
アレキサンダー大王は、若い頃から乳香を好んでたくさんつかっていたそうです。
それを知ったアリストテレスから
”そんなにたくさん使いたいのならシバの国を征服するしかないでしょう”といわれ香を得るためにシバを征服しに向かいましたがその途中病で倒れシバへ行くことは、なかったといわれています。

神話
ギリシャ神話では、フェニックスが好んで食べる食物とされており、アラビアの神話では、フェニックスの巣作りのときに使われたとされています。

ヘリオスとレウコトエ
Helius and Leucothoe. Drawing by Nicolas-Andre Monsiau, 1754-1837 (Les Metamorphoses d'Ovide, Paris 1806).
*画像をクリックすると拡大します

ギリシャ神話
愛と美の女神アフロディーテ は、へパイトスの妻でしたが軍神アレスとも情を通じていました。
太陽神ヘリオスは、そのことを知りへパイトスに密告をしヘリオスは、アフロディーテから恨みを買います。
ヘリオスには、オケアノス(大洋)の娘でニンフ クリュティエという美しい恋人がいてとても2人は、幸せでしたがある日、アフロディーテの策略でいつものように天空を火の馬車で駆けている途中、バビュロンの王女レウコトエの姿を見掛けました。
ヘリオスは、一目でレウコトエに魅了されてしまいます。
そして自分の思いを告げようとある夜、ヘリオスは、レウコトエの母エウリュノメの姿になって、レウコトエの部屋に忍び込みました。
ヘリオスが正体を現すとレウコトエは驚きましたが、ヘリオスの愛を受け入れたのでした。
これを知った恋人クリュティエは、嫉妬と怒りで狂い、2人のあることないことを方々に言いふれて回り、レウコトエの父であるバビュロン王オルカムスの耳にもその事が入りました。
厳格な父は、レウコトエのもとへ行き
”ヘリオスの方から言い寄ったのだ”と言うレウコトエの説明も聞き入れようとせず、すぐさま地面に深い穴を掘らせ、その中に娘レウコトエを投げ落とし生き埋めにしてしまったのです。
急を聞いたヘリオスがその場に駆けつけ、自らの光で地面に穴を開けレウコトエの顔を見ましたが彼女はすでに息絶えた後だったのです。
ヘリオスは、穴の中のレウコトエに神酒(ネクタル)を注ぎながら叫びました。
”レウコトエよ!今すぐにこの香わしい大気を吸えるようにしてあげるからね!”
するとレウコトエの亡骸は神酒に溶けてなくなり、そこから緑の木の芽が芽生え始めたのです。
やがてその芽は大木となり、芳香を放つ香木カンラン樹になりました。
そしてその木からは、レウコトエの悲しみの涙がこぼれるのだといいます。その涙が乳香でした。

*ヘリオスは、同じく太陽の神アポロンと同じ神ともされ同一視されています。

効能
咳、喘息、気管支炎、喉頭炎、風邪、インフルエンザ
吹き出物のある肌、乾燥肌に効果をもたらすといわれています。

呼吸を深くし、呼吸回数を減らす作用があるため不安や神経痛の緊張、ストレス症状にとてもよく心を落ち着かせ平静な感情を起こさせます。

ギリシャで乳香といえば
ヒオス島で採れる希少なコショウボクマスティハの樹液をよく使います。
マスティハも古代から医薬や焚香料として使用され非常にヒオス島でしか採れないことから高値で取引されてきました。
乳香と呼ばれ瞑想や浄化に良く、血行を促進し、若返りに良いとされています。

乳香も地方によって香りが違うといいます。
いろいろな地方からの乳香、ミルラを焚いてみたいと思っている私です。



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